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イスラエル野党5党首、10月総選挙でネタニヤフ政権打倒へ協力合意

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イスラエルの野党5党首が現地時間9月26日、テルアビブでベニヤミン・ネタニヤフ首相の政権打倒に向けて選挙協力に合意した。現地時間10月27日に迫るクネセト(国会)選挙を前に、党首同士の対立を封印し、実務レベルでの連携を先行させる内容だ。

何が起きたのか

イスラエルのチャンネル12によれば、同局が「チェンジ・ブロック」と呼ぶ野党陣営の5党首が会談した。顔ぶれは、イェシュ・アティドのヤイル・ラピド氏、ヤシャルのガディ・アイゼンコット氏、ベヤハドのナフタリ・ベネット氏、イスラエル・ベイテヌのアビグドル・リーベルマン氏、民主党(The Democrats)のヤイル・ゴラン氏の5人だった。

会談後、5党首は集合写真とともに合意文書を公表した。文書では「本日から政権樹立まで、私たちの誰も、私たちに代わって動く者も、ブロック内のパートナー政党やその党首を攻撃しない」と申し合わせ、選挙後は直ちに新政権樹立へ向けて協力する方針を確認した。合わせて48時間以内に3つの作業部会を設けることも決めた。

第一の部会は投票率の引き上げと投開票日の準備、選挙の公正性の確保を担当する。第二の部会は新政権の基本方針をまとめる。検討項目は、負担の公平な分担(超正統派ユダヤ教徒の兵役免除見直しを指すとみられる)、2023年10月7日(現地時間)の出来事(ハマスによる奇襲攻撃を指すとみられる)に関する調査委員会の設置、首相の在任期間の制限、新憲法の起草、政権発足後100日間の計画などだ。第三の部会は各党の広報活動を調整し、偽情報や中傷キャンペーンへの共同対応にあたる。

背景

会談の前には、野党側で首相候補の一本化を巡る足並みの乱れが表面化していた。アイゼンコット氏はベネット氏とリーベルマン氏に対し、統一候補を選ぶ明確なルールを定めてこなかったと批判し、あいまいさが野党陣営の選挙戦を損なっていると主張した。一方リーベルマン氏は、首相候補として誰が1番手・2番手かより、ブロック全体の選挙結果を優先すべきだと訴えていた。

今回の合意は、首相候補を誰にするかという対立点を棚上げし、まず相互不攻撃の誓約と実務協力だけを固めたものとみられる。イスラエルの選挙制度は比例代表制で、単独過半数を得る政党はまれとされ、選挙後に複数政党が連立を組んで政権を樹立するのが通例とされる。ネタニヤフ氏は2022年12月末以降、右派の連立政権を率いており、直近の世論調査ではネタニヤフ氏の陣営が野党陣営に後れを取っている。

日本にとっての意味

元の党を残したまま協力を先に結ぶ段取りを、日本では2026年にさらに一歩進めた例がある。立憲民主党と公明党は両党を存続させたまま、衆院議員が離党して新党「中道改革連合」に参加する形をとり、比例代表の名簿を統一した。2月8日の衆院選で新党は465議席中49議席(小選挙区7・比例42)を得て、5日後の代表選で小川淳也氏が代表に決まった。

決まらなかったのは代表ではなく、新党という器の側だった。9月16日の議員総会で所属議員49人中48人の離党が了承され、残る1人の渡辺創氏が新代表として党の清算を担う。イスラエルの5党首が先送りしたのは首相候補の決め方だが、日本で先送りされたのは存続させた元の両党と新党の関係という器の形であり、選挙後にそこを組み直すことになった。