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レクサスをタオルのようにねじった「走らない車」 MSCHFがコンセプトカーを茶化す彫刻をNYで展示

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ニューヨーク・ブルックリンのクリエイティブ集団MSCHF(ミスチーフ)が、レクサスの電動車2台をねじ曲げたような彫刻をつくった。作品群の名前は「モトモルフォシス」。秋のアート週間に合わせ、マンハッタンのハドソンヤードにあるイベント会場で、本物の車と並べて現地の9月25日と26日に展示した。

何が起きたのか

1点目の「サークル・カー」は、電気自動車RZ450eを長く引き伸ばし、車体を輪のように一周させた形をしている。2点目の「ツイステッド・カー」は、プラグインハイブリッド車RX450h+を、巨大なタオルのように絞ってねじった姿である。会場では、それぞれの元になった実際の車が隣に置かれた。

形の出どころは、デジタルの設計ソフトである。MSCHFの最高クリエイティブ責任者、ケビン・ウィーズナー氏によれば、ねじる、伸ばす、曲げるといった操作は3Dソフトの標準的な機能で、画面の中ではありふれているが、現実には成り立たない形を生む。サークル・カーについては、いくら走っても同じ場所で自分の尻尾を追いかけ続けるばかばかしさを込めたという。

彫刻は鋼鉄の骨組みに、同スタジオの言う「レゴのようにつなぎ合わせた何千もの部品」で外板を張ってつくった。レクサスの部品も一部に使っているが、動かず、電源も入らない。

背景

コンセプトカーは、自動車会社が新しい技術や意匠を披露し、会社の進む方向を示すために発表する試作車である。ウィーズナー氏は、そのコンセプトカーという考え方をひっくり返し、純粋に形だけを追う姿勢で車に向き合ったと話す。

MSCHFは、これまでにもメルセデスAMGの車の部品で家具をつくったり、グフラム社の椅子「プラトーネ」を切って作品にしたりしてきた。

日本にとっての意味

コンセプトカーの晴れ舞台の一つが、東京モーターショーだった。主催の日本自動車工業会によると、1991年には来場者が初めて200万人を超えた。2023年に名称をジャパンモビリティショーに改め、自動車以外の業界やスタートアップも迎え入れた。2025年は過去最多の522社・団体が参加したが、来場者は101万人で、1991年の半分ほどである。

自工会はこの回の報告で、各社の電気自動車や新型車を見て回った来場者の「数年後には発売される車両が多く」という声を紹介している。夢の試作車よりも、発売の近い車や車以外の乗り物が並ぶ場になりつつある。MSCHFは、走らない車をあえてつくることで、未来を約束するというコンセプトカーの役割そのものを笑ってみせた。