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エチオピア北部で戦闘拡大、ティグライ勢力が空港制圧

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エチオピア北部で、ティグライの武装勢力が空港の制圧に動き、隣接するアファル州で連邦軍との戦闘が拡大していることが分かった。長く続いていた緊張が、公然の武力衝突へと変わった格好だ。

何が起きたのか

AFP通信によると、複数の関係筋は現地時間23日、ティグライの武装勢力が空港を掌握し、隣接するアファル州で連邦軍と交戦したと明らかにした。制圧されたのは、いずれもティグライ州内にあるメケレ、シレ、アクスムの各空港で、エチオピア航空はこの3都市への運航を停止した。長期化していた双方の緊張が、実際の戦闘という形で表面化したとAFPは伝えている。

道路網への具体的な影響については、現時点の報道では触れられていない。戦闘の規模や死傷者数、今後の展開も現段階では不明であり、続報を待つ必要がある。

背景

エチオピア北部のティグライ州では2020年から2022年にかけて、連邦政府とティグライ人民解放戦線(TPLF)系勢力との間で大規模な内戦が起きた。アフリカ連合(AU)の推計では、犠牲者は約60万人に上る。2022年11月には南アフリカのプレトリアで停戦合意が結ばれたが、2025年後半に衝突が再発し、ここ数カ月は散発的な戦闘やドローン攻撃が伝えられていた。

ただし、その後もティグライ側の内部対立や、停戦合意の履行をめぐる不満がくすぶっていたと伝えられており、今回の衝突はそうした緊張の延長線上にあるとみられる。2021年の内戦期にも、ティグライ側の勢力がアファル州方面に侵攻したことがあり、ジブチへの輸送路をにらんだ動きとの見方が出た。今回も同様の構図が意識されている可能性があるが、現時点でその意図を裏付ける情報はない。

日本にとっての意味

エチオピアは内陸国で、貿易の大半が隣国ジブチの港湾を経由しているとされる。アディスアベバとジブチを結ぶ幹線道路はアファル州を通っているとされ、同州はジブチと国境を接する。今回の戦闘がこの輸送路に実際に及んでいるかどうかは、現時点の報道からは判断できない。

ジブチには自衛隊の拠点があり、アフリカの角の海賊対処活動などに使われているとされる。今回の衝突がこの拠点の活動に直接影響するとは報じられていないが、ジブチへの陸路がエチオピア国内情勢の影響を受けやすい構造にあることは、地域の安全保障を考える上で押さえておく価値がある。紅海やバブエルマンデブ海峡周辺は国際的な海上輸送路としても重要で、周辺国の内政動向が物流に波及しうる地域である。エチオピアへの渡航を予定する場合は、外務省の海外安全情報で最新の状況を確認することが望ましい。